食品の放射能測定器械について 

 

2011年12月26日  執行部と会見しました 


未来ある子どもたちが、学校で毎日食べる給食が、放射能で汚染されていては大変です。越谷市では汚染食材は使わないという方針ですが、来年度からは市の給食センターで翌日使う食材を前日に計測をして使用するために、食品の放射能測定器を購入予定と聞きました。

 

ところが、その測定器が10分の計測で検出限界値が30ベクレルだと言うのです。せっかく計測していただいても、30以下は不検出として子どもたちに食べさせてしまうのでは、保護者の間の不安はぬぐえません。

 

それでは汚染されたものを体内に入れ続けるとどうなるのか、少し調べてみました。

 

一度だけ1000ベクレルのセシウム137を摂取するのと、毎日10ベクレルずつを長い間摂取し続けるのでは、どちらが怖いのでしょうか?

1000ベクレルと聞くと、一瞬、大きな数字に驚きますが、実は、後者の方がずっと怖いのです。下のグラフはICRPが発表している、摂取量・摂取状況の違いによる「セシウム137の体内残留量」です。


 

放射線による被害を少なめに計算する傾向があると言われるICRPですら、この結論に達しています。もちろん、尿や便での排泄量を計算した上の数字です。

 

毎日、たった10ベクレルを継続的に摂取しただけで、1年半ほど経つと、体内にあるセシウム137の量は1400ベクレルにもなってしまうのです。

その先は、摂取量と排泄量が釣り合った状態が続きますので、ずっと1400ベクレルからの内部被ばくを受けます。こういった、毎日少しずつ受ける内部被ばくを『低線量内部被ばく』と言います。

 

一日、たった10ベクレルでも、1400ベクレルに…

さて、まずは、この1400ベクレルが高いか低いかという判断です。よくセシウム137と比較されるのは、自然に存在するカリウム40。化学的な性質が似ているので、体内での振る舞いも同様だと考えられているからです。

このカリウム40は、体重60kgの男性で4000ベクレルが体内にあります。ここにもし、セシウム1371400ベクレルが加わると1.35倍。人類が地球上に登場して300万年と言われますが、体内にあるカリウム40の量は、ほぼ4000ベクレルで変わったことがなかったはずです。それが、急に1.35倍に増えるのと同じ。何も起きないと断言する方が変です。

 

次は、この試算に用いられている10ベクレル/日という数字についてです。

もちろん、食べ物に含まれているセシウム137をすべて人体が吸収するわけではありません。それも考え合わせましょう。しかし、仮に1/3だけを吸収したとしても、一日30ベクレルを飲食で摂取しただけで、残留量は1400ベクレルに達してしまうのです。昨年末に、ようやく子どもの基準値が50ベクレル/kgになりました。しかし人間は、子どもでも毎日1.5kg2kgを飲食しています。ここまでお読みいただけたら判るかと思われますが、50ベクレル/kgでもまだまだ危険な数値なのです。

  

もう一つ、上のグラフには表れない恐怖もあります。

下は、チェルノブイリ事故で大きな被害を受けているベラルーシでの調査結果。セシウム137の臓器ごとの蓄積量を大人と子供に分けて示しています。

 

 

かつて、セシウム137は、全身に平均的に蓄積されると言われていましたが、実はそうではなかったのです。

特に子供では、甲状腺、骨格筋、小腸、心筋に偏ります。甲状腺ガンを引き起こすのは、ヨウ素131だと言われてきましたが、セシウム137も関係している可能性が高いのです。

また、最近ベラルーシでは、ガン以外の病気として、心臓疾患が増えています。2005年の段階で1991年の2倍ほどになっています。この原因としても、セシウム137による内部被ばくが疑われています。 詳細な報告はこちら


臓器によって異なる放射性物質の濃度。一部では、全身平均の2倍とか3倍になるはずです。その結果、心臓が痛めつけられた可能性が高いのです。

それでも、セシウム137は偏りが少ない方です。例えばストロンチウム90の場合は、ほとんどすべてが骨に集まってしまいますから、そこでの濃度は、全身換算の5倍になると推測できます(人間の全体重の内20%が骨)。

 

 




とにかく、今言えることは、厳しい基準値を定めてもっときめ細かく測定し体内に入れないようにすることです。

 

子どもたちは自分で食べるものを選べません。子どもたちが大人になった時「あの時お父さんやお母さんは何をしていたの?どうして私たちに汚染されたものを食べさせたの?」と言われた時、私たちは何と答えればいいのでしょうか。

 

市の執行部の方たちに、上記に記載したのと同じ内容の資料をすべてお渡しし、ドイツ放射線防護協会の作成した、子どもたちには4ベクレル以下のものを食べさせるべきだという詳細なレポートと、国産のメーカーで検出限界値が1ベクレルと10ベクレルの放射能測定器の資料(しかもこちらの方が安価です)もお渡ししてきました。

 

そして「子どもたちの健康な未来が、あなた方の決断にかかっているのだということを強く意識していただけますでしょうか」と頭を下げてお願いしてきました。

 

「たとえ30ベクレルが検出限界値(メーカー保障の数値です)でも10ベクレル、5ベクレルのような数値が検出されたら、不検出とするのではなく市民に正直に公表してください。」ともお願いしました。

 

どうかみなさんも、関心を持って子どもたちの為に市に働きかけてください。

どうかよろしくお願いいたします。

 

食べ物からの放射線

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